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さあ。
ベルクートがゾンビハイツの新しい家族となりましたよ!


新しい家族の誕生に、ゾンビたちも歓迎の舞で迎えましたが、ベルクートはちょっとびっくり。







ゾンビの舞い


ベルクート「…………怪奇の館?」


ま、まあ、そう思ってしまう気持ちもわかります。
なんたって、初めて目にしたゾンビですからね。

とりあえず、お部屋に案内しましょう。
わざわざベルクートのために改装したお部屋です。
気に入ってくれるでしょうか……?


新しい部屋

ベルクート「わーいわーい♪ ぼくのお部屋~」


おお、気に入ってくれたようですね。
よかった、よかった。
この部屋でたくさん勉強して、姐御の後継者たるべく勉学にスポーツに励みましょう。


姐御と

姐御「あんたはこの家を継ぐ大事な跡取りだよ、それを忘れずに」

ベルクート「はい、新しいママ!」


新しいママ という呼び方は気になりますね。
ちょっと釘を刺しておきましょう。


「あたしのことは、普通にママと呼んでおくれ」
「でも……」
「前のママのことが気になるんだね。施設の先生はママのことを何て言ってたの?」
「……えっと、ママはぼくのことをほったらかしにしてた悪い大人だから、もう会ったらいけないんだって。ぼくのためにならないから……」
「その通りだ。だから、あたしがあんたのママになったんだよ。わかるかい?」
「うん…」
「前のママのことは忘れるんだ。悪いママはあんたの将来のためにもならないからね。あんたのママは、いいママ一人でいいんだよ」
「いいママ…」
「つまりはあたしってことだ。わかるかい、ベルクート?」
「わかった…」


なんとかわかってくれたようです。
聞き分けの良い子でよかったですね。
ついでなので、顔につけている謎なマスクのことも聞いておきましょうか。


「それはそうと、前から気になってたんだけど、あんたの顔につけてるマスク、それは何だい?」
「あっ、これはね! これは正義のマスクなんです!」
「ほほう…、正義かい…」

ちょっとやな予感がした姐御。

「うん!! 僕ね、僕ね、将来はスパイダーマンみたいな正義のヒーローになるのが夢なの!! でね、でね、そのために今からマスクをして、素顔を隠しているんだ! 大人になって隠してからじゃ遅いから!!」
「正義のヒーローねぇ……」

やな予感的中。





むぅ……。
将来は、「犯罪の黒幕」になってもらわなきゃいけない立場だっつーのに。

姐御は悩みます。

何事も最初が肝心。
組織の後継者を育てるのなら、こういうことは最初にビシッと言っておいたほうが、彼のためです。

しかし……。
本当の母を失くしたばかりの子供の、けなげな夢を叩き潰すことはさすがの姐御にもできませんでした。
いえ、そうすることによって、この子に嫌われてしまうかもしれない……そっちのほうがむしろ怖かったのかもしれません。

姐御はベルクートにやさしく微笑みました。


母心

姐御「そうかい、そのためのマスクなんだね」

ベルクート「うん!!」


まあ、そこらへんのとこはおいおい理解させることにしましょうか。
いつか彼も、大人になるとともに目の前の現実を把握することでしょう。
それまでは彼のやりたいようにさせるつもりです。




しかし。
「やりたいように」とはいえ、家にはルールが必要ですね。
家族であるゾンビたちとも仲良くやってもらわなくてはいけませんから。


みんな仲良く

姐御「こいつら、顔はコワイけど、根はいい奴だから仲良くね」


「なんか、前にテレビで見たホラー映画のゾンビみたい~」
「てか、ゾンビだよ。正真正銘の」
「えーーーーっ!!! すごーーーい!!!」
「すごいだろ、うちはそんなすごいゾンビが家族にいるんだ。だからね、みんなで仲良く、力を合わせて生活するんだよ」
「うん!! いつか食べられても、僕、文句言わない!!!」
「あはは、こいつら、人間は食べないよwww」


まあ、好奇心旺盛な子供ですから、すぐにゾンビたちにも慣れるでしょう。









しかし、家に子供がいるって本当にいいものですね。
作ってあげたランチミートサンドをぱくつくベルクートを見ながら、姐御はしみじみとそう思ってしまうのです。


なごみ


タラコがいたときは、当たり前すぎてあまり気がつきませんでした。
いなくなってようやく気づいた大切なもの。

「この子を立派に育てよう…」 

ベルクートのあどけない笑顔を前にして、姐御は心に誓ったのでありました。





そうして、現在のゾンビハイツ。

新メンバー


今日も、明るい笑い声が響いています♪


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